シムビコートタービュヘイラー(最終兵器)

 以前処方してもらったことはあるけど、まさかこれから末永いお付き合いになるとは思わなかった薬の名前。使う度に「シムビコートッ!ターーーービュヘイラーーーーー!!!」と叫ぶといつの日か魔法少女になれるらしい(嘘)。

 ただのスタミナ不足かと思っていたら実は喘息でしたというお話。

 私には昔から、今考えるとちょっとおかしな症状があった。

①ちょっと階段を上った程度で心臓バクバク、息切れ → スタミナが足りないと思っていた
②いきなり激しい運動をすると、1~2時間咳が止まらなくなる → 誰でもなるものだと思っていた
③ちゃんと準備運動をしても、体力の限界を超えるレベルの激しい運動をすると、気道が狭くなった感じがして呼吸ができなくなる(息が吸えなくなる) → スタミナが足りないと(略)
④ゆっくり体力を消耗していくスポーツは問題ないけど、激しいスポーツはすぐバテる → そういう体質だと思っていた
⑤冬にランニングすると異常なほど痰が出てくる → 誰でもなるものだと(略)
⑥風邪を引いた時の咳の酷さが尋常ではない → 誰でもなる(略)
⑦風邪を引くとほぼ毎回咳喘息になる → そういう体質だと(略)
⑧安静時も呼吸が浅く、たまに深呼吸しないと気持ち悪い → 当たり前すぎて気にしていなかった
⑨マスクをつけると息が苦しい → 誰でも(略)
⑩鎖骨中央の窪みをちょっと押しただけで咳が出る → そういう体質(略)

 最近出した結論が「自分は他の人より酸素を多く必要とする燃費の悪い体なんだ。運動で苦しいのもしばらくしたら治るし、まだまだスタミナが足りないんだ」。
 が、ボクシングの練習中、さすがに③の頻発に困り果てて自分で調べてみると「運動誘発性喘息」というそれらしい病気に行き着いた。
 しかし、検査方法が「5分程度の運動をして変化を調べる」というものだったので、「つまりこれで症状が出なかったらそうじゃないってことだよな、5分ランニングマシンやった程度じゃなぁ……」と勝手に思い込み、病院へ行くのを躊躇していた。実際は症状(発作)の出る出ないではなく、呼吸の程度を調べるらしいというのを後に知った。
 また、以前ロードワーク中に③の症状が出た時、いつもは中断するところをそのまま無理に続けてみると、ふっと呼吸ができるようになったことがあり、「なんだ、限界超えたら大丈夫なんじゃないか!」と思い、その後も限界突破を狙って耐え続けた。今考えるとただのバカである。

 そして先日。
 久々に風邪を引き、またしても咳だけが悪化してきた。いい加減毎回これはめんどくさいなー何かあるのかなーと思っていたところ、夫から「一度呼吸器内科へ行ってみたら?」と提案されたので、あーそういえばそんなカテゴリもあったな、それならついでに諸々の症状についても聞いてみようか、どうせ何もないって言われるんだろうけど……と期待せずに行ってみた。

 病院では喉を見たり体内の音を聞いたりという基本的な検査の後、血液検査と肺活量の検査をした。
 基本的にそこまで異常はなかったものの、肺活量の検査だけ、薬剤の吸引前と吸引後で3割もの変化があったらしい。慢性的に喘息ではあるものの、何もしていない時に発作は起きないことから、調べた時に出てきたあの運動誘発性喘息である可能性が高いとのこと。
 とりあえず前に咳喘息になった時に処方されたタイトルの薬を、朝と夜、運動前後に吸引して様子を見ることになった。あと発作時用の薬ももらえたので、息ができなくなった時はそれを使うと良いらしい。

 これまでは風邪に付随してきた咳が問題だったので、普通に内科へ行って終わりだったけど、今回はせっかく専門の病院へ行くのだからと色々聞いてみたのが良かった。病院やお医者さんにも専門分野があるので、やはりある程度自分で目星をつけて行く必要があるのだな思った。
 まあ今回は、夫が行けって言ってくれたからだけどね!これに免じて風邪をうつしたことは許してあげよう。

 ジムは仕事と風邪・咳のせいで一ヶ月ほど行けておらず、先日復帰したばかり。まだ咳喘息が完治していないようでゲホゲホ鬱陶しいけど、これが治ればまた頑張れる。
 喘息ということで今回、本当は激しい運動は控えなくてはならないことが判明したわけだけど、あまりショックはない。これまでの謎の症状の数々の原因がわかり、それが単なるスタミナ不足ではないこと、これまで通常の6割しか呼吸機能を使えていなかったことがわかったから。
 つまり今後は、薬によって残り3割の機能を使えるようになる。これまで封印されていた闇の力が解き放たれるということだ! _|\○_ヒャッ ε=\_○ノ ホーウ!!
 闇の力かどうかはともかく、呼吸が楽になることで、これまでより体力の持ちが良くなることは間違いない……はず。

 ちなみにこれまで経験してきたスポーツは水泳・空手・ソフトボール・駅伝で、この中で明確に症状が出たのは駅伝で中距離を走った時(ダッシュに近い速さで走り続けた時)のみ。
 水泳は200mメドレーだったのになぜ大丈夫だったのかわからない。小さかったのでまだ発症していなかったか、空気が乾燥しないから?
 ソフトボールは強豪でも何でもなかったのでわかるとして、空手は激しいイメージだけどそうでもなく、道場がのんびりした所でそんなに厳しい練習もなかったので問題なかった。
 なので「今までもスポーツできてたんだし」と特に問題視していなかったけど、ボクシングは違った。自主練ではダッシュを入れた走り込みを行い、ジムでは3分1Rのインターバル30秒(普通は1分だけどうちのジムは短い)というペースでロープ・シャドー・サンドバッグ打ちなどを行い、対人戦では動き続け、殴り殴られを繰り返す。これまで経験したことのないハードワークだったのである。

 日常生活には特に支障がないので、気付くのがこんなに遅れてしまった。病院へ行くと問診票で「階段の上り下りで動悸や息切れがありますか」という質問をよく見かけたけど、そのレベルが汗だくで目を見開いて胸を押さえて「ぐっ――ハァ、ハァッ――……!」とそれこそ闇の力に呑まれようとしている主人公みたいなヤバイ状態を想像していたので、いつも「いいえ」に丸をつけていた。あの質問、もう少し具体的に書いた方が良いと思う(人のせい)。

 私は多分中学生頃からだけど、喘息は大人になってから発症する人もいるようで、大人になってからの方が重篤らしい。
 専門家の作ったチェック項目でも何でもないけど、上記の①~⑩、特に①②③⑦⑧辺りは普通の人には怪しいと思われる項目なので、思い当たる症状があればちょっと気を付けた方が良いかもしれない。

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